婚約者と同棲している彼女が添い寝屋のぼくを呼んだ理由。

ライターのナナシロです。

僕は以前、「『添い寝屋』をやってる僕がどんなことをしてるのか質問に答えるよ」という記事を書いたのですが、 今回は添い寝屋レポとして、彼氏と同棲している方からの依頼をご紹介しようと思います。

 

今回お話しするのは、東京都在住のCさん(20代女性)

ドローイング作品などを作っているアーティストのCさんは、とても穏やかな性格の方です。

これは彼女に対する僕の個人的な印象ですが、寂しさとまやかしのあふれている大都会で生きているのが不思議なくらい繊細で慎ましい方です。

その繊細さゆえに、他人への慈愛に満ちた方でもあります。

 

Cさんは当時、婚約している彼氏と同棲中でした。

彼氏さんとはとても仲が良く、恋愛に関するの問題は何もないCさんでしたが、

そんな彼女が添い寝屋を依頼したのはある理由があったからでした。

 

Cさんのお家へ

Cさんのお家は、都心へのアクセスが良いベッドタウンにあります。

当日は、彼女の家の最寄り駅で落ちあいました。

 

家へ向かう道中、

「彼氏と同棲している家なんですけどいいですか?」

と彼女は言いました。

 

「いいですが、彼氏さんは?」と僕が聞くと、「今晩は夜勤だから」と彼女は言いました。

 

閑静な住宅街の中にあるCさんのお宅にあがると、まず目に入ったのは彼女の描いたドローイング作品でした。

部屋の壁にいくつも彼女の描いた絵が貼られていて、その合間にCさんが彼と一緒に写っている写真が飾られています。

それはなんだか不思議でかわいらしいメロディーを聴いているようでした。

 

それから僕はいつもの依頼のときのようにお風呂をいただき、パジャマに着替えてからCさんといろいろなお話をしました。

 

夜になると不安になる

Cさんは僕に、睡眠導入剤を飲んでいることを打ち明けました。

添い寝屋に依頼をしてくださる方は、夜を一人で迎えることに不安を抱えていることが多いです。

Cさんの場合、夜うまく眠れないことに加え、薬を飲むことで夜中に眠ったまま動き回ってしまうことがあるようでした。

 

「夜のうちにね、いつの間にか冷蔵庫や戸棚を開けてお菓子を引っ張りだしてきて食べてしまうの」

と彼女は言いました。

朝になると菓子袋だけが抜け殻のように落ちていて、それを見るたびに憂鬱になるとのことでした。

 

僕はCさんが夜中に一人起きだしてお菓子の袋を開けているところを想像しました。

それはとても寂しくて、不穏なできごとのように思いました。

 

「眠れないだけじゃなくて、ここのところずっと体調が良くなくて家から出られないこともあってね」

そう言うと、Cさんは薬を飲み、「…あんまり彼に負担をかけたくないんだけどね」とぽつりと言いました。

 

彼氏さんの話

恋人がいる方からの依頼は初めてだったため、僕はもう少しCさんと彼氏さんの話を聞こうと思いました。

知らない男の人に家の前で待ち伏せされて怖かったとき彼が毅然と対応してくれた話や、早いうちから「結婚しよう」と約束してくれていることなどを聞き、何より彼女のことを大切にする温かい彼氏さんという印象を抱きました。

また、彼氏さんとのエピソードを嬉しそうに話すCさんの表情から、彼氏さんへの深い愛情が見てとれました。

 

Cさんはアーティスト活動をしていますが、その活動だけで生活を営めるわけではありません。

かといって、彼女はあまり身体が強くないため働きに出ることもなかなかできません。

 

そういうこともあって、Cさんは焦ったり不安になったりしていたようですが、そんな彼女に対して彼氏さんは

「生活のことは僕に任せて。君には絵を描いていてほしいんだ」

と言ったそうです。

 

それでも、朝彼を見送った後や、夜勤で彼が帰ってこないとき、Cさんは無力感に襲われるのでした。

「だから、彼にはこれ以上負担をかけたくないの」

彼女はそう言い、僕を寝室へ招きました。

 

そして添い寝へ

布団に2人で入り横になって天井を眺めました。

僕は基本的に依頼者がどうしたいかに従うので、「こうしたい」というのがあったら遠慮せずに言ってくださいね、とだけCさんに伝えました。

Cさんは「夜中に立ち歩いちゃったらごめんなさい」「眠れるかな」と、いくつかの不安を口にした後、腕を組んでもいいですか?と言いました。

僕が促すと、彼女は両腕を僕の右腕に絡め「安心する」と言い、その後、寝息を立て始めました。

 

翌朝、Cさんは「よく眠れたよ」と言いながらもやはり不安だったようで、「私、夜中に歩き回ったりしていなかった?」と聞いてきました。

「いや、静かに寝息を立てていましたよ」と僕が答えると、彼女はホッとした表情を見せました。

そして「添い寝屋さんにお願いして良かった」とCさんは言いました。

 

おわりに

Cさんとの添い寝屋レポは以上になります。

 

今回のCさんは、恋人と同棲している部屋に添い寝屋の僕を呼んでいるため、きっと「彼を裏切っている」「添い寝でもダメなものはダメだ」「非常識だ」などと思った方も多いのではないかと思います。

確かに一般論としては、一対一で愛しあっているところに別の人間が介入することはご法度なのかもしれません。

ですが、付き合い方や愛し方は、メディアが発信している情報や世間の多数決で決まるものではなく、当人たちが考え、話し合い、決めていくべきものだと思うのです。

 

世の中には人の数だけ悩みがあり、悩みの数だけ解消方法があります。

にも関わらず、「付き合っているからにはすべてのことを恋人と解消していかなくてはならない」と思い込んで苦しんでいる人を多く見かけます。

それはきっと、「ネットではこういう意見が多い」「周りの友達に聞いたらみんな変って言う」「親からそれは間違っていると言われた」といった、大衆の言葉によって押し殺されてしまった結果だと思うのです。

 

添い寝屋は、一般的な男女関係の在り方からは逸脱しているものだと思います。

ですが、Cさんとの添い寝を経て、一般論から逸脱したものだからこそ添い寝屋には存在価値があるのだろうと思うようになりました。

 

もしあなたが大衆の言葉に翻弄され苦しくなってしまったときは、ぜひこの添い寝屋レポを思いだしてください。

それでも何か不安なことがあるときは、僕、ナナシロまで気軽にご連絡ください。

お話、聞きます。


ナナシロのTwitterアカウントはこちら。

@love_nanashiro


▼その他の添い寝屋レポは以下からどうぞ(随時更新予定)

***添い寝屋レポシリーズ***

  1. 添い寝屋のぼくが印象に残ってる緊縛ショーモデルの女性の話。
  2. 「人と触れ合っているのに寂しい」添い寝屋のぼくを呼んだ長野の女性。

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ABOUTこの記事をかいた人

ナナシロ

アート、ホラー、面白系コンテンツの企画屋。Webクリエイター。怪談師。アートサロン『Artfans.jp』主催。添い寝屋。 自分にしっくりくる生き方を探していたら『らぶりりーす』にたどり着きました。 ツイッターで恋愛相談に乗っています。